商品の利益率管理
どの商品を売ったらより儲かるかという判断をする際に限界利益を使う
売上から変動費を引いたものを限界利益と呼ぶ。
この限界利益という言葉は、経済学用語のmarginal profit を日本語に直訳したもの。
marginalの一般的な英語の意味は、「周辺部の、縁にある」ですが、経済学用語として使われる場合は、極限的に小さな1単位が増えたときに追加的に得ることができる量の意味である。
marginal profit は、売り上げが1単位増えたときに増える利益の意味をいう。
つまり限界利益は、売り上げが1単位増えると、(売上高-変動費)分の利益が増える関係になっている。ちなみにその計算式は以下の通り
限界利益=売上高-変動費
限界利益=固定費+利益
限界利益率(%)=限界利益/売上高*100
限界利益率(%)=1-変動費率
限界利益率とは、売り上げ高に占める限界利益の割合のこと。この限界利益率を使うことで、ただ単に売上高だけでは分からない、利益率の比較が可能になり、販売戦略応用が可能になる。たとえば、
ある定食店では、最高級の肉を使ったハンバーグ定食が好評で、売り上げも450万円でダントツのトップです。一方、餃子定食の売上高は250万円で最下位である。
お店では、売り上げトップのハンバーグ定食を主力にして、売り上げの小さい餃子定食を縮小しようかと考えている。果たしてこの判断は正しいのか?
そこで商品ごとの売上高と限界利益率を見ると、売り上げがダントツトップのハンバーグ定食は、売上高450万円、限界利益率は10%で、限界利益は45万円にすぎなかった。
一方、餃子定食は売上高こそ250万だが、材料費がそれほどかからない割に価格が高めのために、限界利益率は50%、限界利益も124万円でトップである。 このことから餃子定食は売り上げは最下位だが、お店の利益に貢献する度合はもっとも高く、これを縮小するとお店にとってはマイナスになると判断できる。
このように、限界利益率はその商品が生み出す利益を表す。限界利益率を計算することで、売上高を比較するだけでは分からない利益への寄与が明らかになって、より的確な商品販売戦略が可能になる。
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