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最近の減税に関して

野口悠紀雄氏が今回の減税に対して厳しい意見をいっているので、以下に記載する。

ビジネス環境がいかに厳しくとも、けっして陥ってはならないのは、政府の補助に頼って生き残りを図ることだ。しかし、日本の自動車産業はその方向に踏み出してしまったようである。

 08年の補正予算において、環境対応車の自動車重量税が減税されることとなった。現在検討されている追加経済対策では、一定の条件を満たす車の買い替えに対して補助を行なう措置が盛り込まれようとしている。両者を合わせると、ハイブリッド車の場合には40万円程度の補助になる。これは、あからさまな自動車産業保護策である。

 本来必要な経済対策は、経済全体の需要を増大させるためのものだ。しかし、環境対策車や買い替えに補助をして相対価格を変化させても、日本の需要が全体として増えることはない。高速道路料金の引き下げがフェリーの客を減らしてしまったが、それと同じようなものだ。だから、これは、ある特定の産業だけを保護する政策なのである。そして、どの産業が保護されるかは、政治的な影響力の強さによる。こうした事態は、けっして健全なものではない。

 しかも、ある程度の期間を通してみれば、保護を受けた当該産業にとっても、格別のメリットが生じることにはならない。なぜなら、買い替え需要とは、将来の需要の先食いにほかならないからだ。

 このような事態が続けば、日本産業の生産性は、長期的に低下してゆくだろう。それは、政府の保護に依存して衰退した日本の農業がたどった道である。日本の製造業は、いまその方向に向けて踏み出そうとしている。

十分にこの言葉をかみしめて、真の改革を進めてほしいと願っている。

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コメント

我が家にも定額給付金の案内が送付されてきました。昨日のニュースで、厚生年金の将来の給付水準が50%を割り込む報道があり、保険料納付率も80%の目標に対して割り込んでいる状況で、アンバランスな感じを受けてしまいました。

体力のない、弱者に一時的な補助を出すことも必要なときもあると思いますが、これが継続されると、組織はメタボになり、将来的に補助無しでは生きていけない、後戻りできない状態になりかねない状態が危惧されます。
患部は、早めに処置して、活力ある姿に戻すような方策がほしいところです。

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